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印南まちづくり基金:地域にともす希望の光 廃校のツリープロジェクト④

 

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印南まちづくり基金は、平成25年に龍谷大学などが連携し印南町内に設置した地域貢献型メガソーラー施設「龍谷ソーラーパーク」の売電で出た収益の一部を、まちづくりに関わる活動や住民が主体となって取り組む団体の課題解決に役立ててもらい、豊かな地域社会の創造と発展を目指し設立した基金です。

今回は、この基金を活用したまちづくりの一例として、地域にともす希望の光 廃校のツリープロジェクトの取り組みを紹介します。 

前回のお話→ プロジェクト③はこちら


 

 

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タカショーデジテックへの訪問から3週間、再び集まったメンバーたち。この間にもLINEグループで報告をしあいながら、若手を中心に詳細を詰めていたようです。

そこで改めてこのプロジェクトに名前がつけられました。

「Re:Light MAZUMA」

religttは「再び火を点ける」「見直す」といった意味をもつ言葉。メタセコイアに再び灯りを点けることで、みんなの心に地元愛の火を灯し、そして真妻を見直し考える機会を共に作りたい。そんな想いがこめられネーミングです。

 

 

そしてついに具体的な日程も決定。7月28日に点灯式を、8月12日に地域の人と帰省した人たちでイルミネーションの下楽しめるイベントを開催することになりました。「どうせならイルミネーションの下で同窓会やりたいね」と話していたこともあり、学校というロケーションにちなんで、イベントのネーミングは「真夏の登校日」に。この時既に6月中旬。あと1ヶ月半で点灯式となると準備も急務です。会場を照らすための電源工事や老朽化していたフェンス改修の手配、駐車スペース確保など、ハード面はシニアチームがイベント内容やその準備は若者チームが担当し、急ピッチで当日までのスケジュールが組まれました。基金の使い途に何が使えるのかを再度確認して、準備に当たります。

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まずは両日の内容と、町内に周知するためのチラシづくり。キャッチコピーは「僕たちの青春の木を真妻のシンボルに」。ここからはグラフィックデザイナーとして活躍する藤戸理事がサポートに入ります。現場で撮影したメタセコイアの写真にイルミネーションを施したイメージ画像をメインにし、点灯式の広報と、イベントの詳細を記し、各地区に配ることに。またその際タカショーデジテックの古澤社長から提案いただいたオーナメントへのメッセージも書き込んでもらうことにしました。そのオーナメントですが、届いてびっくり、なんと既製品ではなく印南町の花「千両」がモチーフになっていたんです! 細やかな心遣いにプロジェクトに参加する全員が感動した瞬間でした。

 

 

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さらに、当日着るTシャツのデザインにもひと仕掛けを。財団側から提案したのはツリーのシルエットモチーフに加え、大きく「INAMI」、そしてその下に「MAZUMA」の文字。INAMIの文字のNとIを薄くすることで「I AM」の文字が浮かび上がってきます。自分たちの地元に誇りを示すこの案は即採用。その後色を決める際には汗染みのわかりやすさを心配する若者と、なぜか色による臭いを気にするシニアの姿と、それぞれに気にする点が違うおもしろい一面も垣間見えました。

 

 

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着々と準備は進められ、いよいよ事前ミーティングの最終日。校舎から引いた電源のチェックを行うと同時に校舎内から使えそうな机や椅子を運び出すため、久々に学校の鍵が開かれました。図書館の本や教室の教材もそのまま残り、久々に足を踏み入れる懐かしの母校に、みんなどこか嬉しそうです。

 

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そして、この日はメンバー以外の住民の姿も見られました。彼らが手にしていたのは写真の束やアルバム。さまざまな年代の人に昔の写真を投影することになり、各地区に協力を呼びかけていたためでした。写真班は受け取るたびに手分けしてそれらを携帯で撮り溜めていきます。手間のいる作業でしたが、当日訪れる各世代の人たちに思い出を共有してもらいたいという一心から、手を休めることなく撮影し続けていました。

点灯式の数日前には無事にツリーへのライト装着も完了。

ここまで来れば後は当日を迎えるばかり。点灯の瞬間を思うと期待が高まります。